2 着付

2-1 着付の前に

着 物
きものは、広げてしみや汚れが無いかを確認し、ハンガーにかけて陰干ししておきます。袖や身頃の皴は、あて布をしてアイロンを当ててよく伸ばしておきます。
帯に合わせて着物を選ぶか、または着物に合わせて帯を選びます。前帯とお太鼓に皴があるときは、アイロンをかけて伸ばし、ハンガーにかけておきます。

 きものを着付ける前に、必要なものを事前にチェックしておくと、余裕をもってきものを着ることができます。

1.襟しん 2.肌着 3.着物ベルト 4.帯枕 5.帯板(ベルトつき)6.伊達締め 7.帯下締め(補正用)8.腰ひも1本(着物ベルトを使用しない場合は2本)9.足袋
そのほかに、綿ゴム ※着物ベルトは伸縮性のベルトで、着物の襟合わせのときに使います。

2-2 着付の手順

● 足袋・下着を身につける

1 ショーツやブラジャーを身につけます。
 レースや飾りの多いものはラインが浮き出ることがあるので、装飾の少ないものを選びます。和装用のショーツ、ブラジャーもあります。

2 足袋を履きます。
 新しい足袋は、一度水洗いすれば足になじみやすくなります。履く前に二つ折りにしておくと、簡単に履くことができます。

3 裾よけをつけます。
 紐は苦しくないように、あまりきつくなく結びます。

4 次に肌襦袢を着ます。
 ゆったりとはおり、左前になるように身につけます。紐などでは締めません。

● 体型を補整する

5 肌着類を着た後に体型を補整します。
 凹凸のある身体を、着物が似合う筒型に整えることは、美しい装いだけでなく着くずれを防ぐためにも重要です。
 補整が必要な場所はおもに衿元、みぞおち、ウエスト、ヒップの4か所。くぼんだ部分にタオルや補整パッドなどを用いて、なだらかで丸みのあるラインを作ります。

● 長襦袢を着る

6 長襦袢を着ます。
 長襦袢には、あらかじめ半衿をつけておきます。

《手順》

 1 背縫いを背中心に合わせてはおる

 2 衣紋をこぶしひとつほど抜く

 3 右衿、左衿の順に衿を合わせる

 4 腰紐で押さえる

 5 伊達締めをする

● 着物を着る

7 着物を着ます。
 振袖や訪問着につける伊達衿や、留袖につける比翼などは、前もって用意しておきます。

《手順》

 1 着物をはおり、背縫いを合わせる

 2 裾線と衣紋を決める

 3 下前と上前を合わせ腰紐を締める

 4 おはしょりを整える

 5 衿幅を決めて折り、胸元を整える

 6 胸紐か着物ベルトで押さえる

 7 伊達締めをする

 《着付けのポイント》

○背縫いは背中心でまっすぐか

○裾線は美しいか

○衣紋の抜き、衿の合わせ、衿幅、半衿の出具合は適当か

○おくみ線は1本に通っているか

○おはしょりは乱れていないか

● 帯を結ぶ

8 帯を締めます。
 帯結びには実に多種多様なバリエーションがあります。もっとも基本的で年齢を問わない名古屋帯を使った一重太鼓の結び方を示します。

《帯結びの手順》

 1 てを左肩にあずけ、胴に回す

 2 一巻き目に帯板を入れる

 3 二巻きして仮紐で固定する

 4 お太鼓を作り、帯枕を入れる

 5 帯締めを締める平打ち・丸組み・蝶結び

 6 帯揚げを結ぶ本結び・一文字結び・入組結び

 《帯結びのポイント》

○帯位置とお太鼓の大きさや形は、年齢や体型によって決める

○前の帯の柄、お太鼓の柄がきちんと出るように結ぷ

○帯締めはきっちりと結ぶ

○帯揚げの出し方も年齢に応じて

  

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